まぁぼのエレスト研究所

エレストことエレメンタルストーリーの情報をまとめたり、攻略したりしています。 各種モンスターの評価やランキング、試練の攻略などをまとめた別館もよろしくお願いします。

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カテゴリ: 【三文小説】




朝目を覚ますとまず枕元においてあったスマホを見る。

寝る寸前に仕掛けたアルタリア攻略のオートPTはきちんと仕事をこなしてくれたらしい。

今日は清々しいとても気持ちがいい朝を迎えることができた。



朝と言ったが世間一般では夕方の部類に入る時間らしい。

ボクの生きている”時”はほかの連中とは違うようだ。



ワールドチャットで顔見知りを見つけてスタンプをつける。

次々に返ってくる挨拶に満足していたところに、ボクに挨拶もせずにチャットをすすめている輩を発見。

新参か?

ワールドチャットの1chはボクたち「アール・グレイ」の専用チャットなのに、そのリーダーであるこのボクに挨拶もせずに”ここ”を使うなんて、普通のエレストプレイヤーなら考えられない。

ほら、サブリーダーがもう注意してる。

よせって、あんまりいじめてやるなよ、なにも知らない新参なんだから。

新参くんがある程度反省した頃合いでたしなめてやる。

これも新参くんのためなのだ。

エレスト界における”ルール”を新参に教えてあげるのも紳士の集まりであるアール・グレイの使命の一つだからね。





さあ、そろそろ仕事に行く時間だ。

クソババアが月に5万以上は課金しないでとかふざけたこと言いやがるので仕方なく始めたがもうすぐやめてやろうと思う。

店長がクソすぎる。

いつも偉そうにしやがって何様なんだあいつ。

ちょっと遅刻したくらいで偉そうに説教してきやがって。

あの時は殺してやろうかと思ったが、我慢してやったんだぞ。

感謝しろよオッサン。

ただ、このクソ田舎では他に働けるところもないし、夜になれば客が居ないときはエレストをオート周回できる点はなかなか気に入っているからもう少しだけ様子見してやろうかな。


え?

今日からスマホは事務所で預かる?なんでですか?

ツイッターに投稿とかしませんよ。

時間見るのに使うんですよ。

いや、時計見るのはちょっと苦手なんで。

いや、だから、親が倒れたとか緊急の連絡とか来たらどうするんすか。

店長責任取れるんすか。

いや、部下から連絡とかくるんで・・・。

え?いや、会社とかじゃないすけど。

はぁ。

いや、でも。

・・・わかりました。


















クソ!クソ!クソ!


クソが!!


バイト中にエレストできなくなったじゃねえか!

ふざけやがって。

ボクが指揮をとれなくてクロスロワイヤル負けたらどうしてくれんだよ。

ふざけんなよクソ店長が。

どうせ客なんかこねえクソコンビニのくせになにがコンプライアンスだよふざけやがって。

ぜってーやめてやるからな。

クソが!












あー疲れた。

あーあ、本当ならバイト中にアルタリアのソウルがあと5は増やせたのにほんとふざけやがって。

こうなったらクソババアのパート増やさせるしかねえな。

チームのメンバーも心配してくれてる。

レアボス一緒に行きたかったとか試練の攻略についての質問とかいろいろ溜まってるな。

ごめんなみんな。

それもこれもあのクソ店長のせいだからな。







さて、ようやくボクのエレストタイムが始まる。

よし、日付が変わったな。

まずは深層だ。

デイリーミッションもバカにならないからしっかりこなさないとな。

忙しくなってきやがったぜ。

だがボクは深層のPTはすべてメモをとってあるし、デイリーミッションだっていつもチーム内最速で終わらせてる。

もうデイリーおわたwww・・・っと。

ふふ。

チムメンが称賛のチャットやスタンプを次々に送ってくる。

ライポが余って使いみちに困るわwwww・・・っと。

ははは。

ライポが150個も余っているのがそんなにすごいかな。

これでもだいぶ使ったんだけどな。

ボーグコインなんて300枚以上あまってるぞwww・・・っと。

よしよし、ボーグアイランドに連れて行ってやるけど一人1回までだからな。





え?寝る?いつもより早くない?

明日は朝練がある?

お前らエレストは遊びじゃねえんだぞ・・・っと。

定期考査の前になるとログイン率が下がるのもどうにかさせないとな。

うちのメンバーはほとんどがおこちゃまだからな。

ボクがしっかり指導してやらないとな。





ちょっと腹が減ってきたな。

朝から今まで、バイト中にメロンクーヘン食っただけだからな。

でも今の時間はまだクソジジイが起きてやがるから下には降りたくねえんだよな。


深層の周回終わるまで我慢するか。




よし、そろそろクソジジイは寝たはずだ。

今日の晩飯は・・・なんだよおでんかよ。

仕方ねえな、あんまり好きじゃねえけど食ってやるか。

あ?コーラがねえじゃねえか!

クソババア!あれだけコーラは買い忘れるなって言ってあんのにふざけんなよ!

もうボケてきたんじゃねえのか。

明日クソジジイが仕事に行ったあとに文句言わなきゃ気がすまねえな。

あークソ。

ムカつくムカつく!

ムカつくことだらけだ!

こういうときはガチャだ!召喚するしかない。

こんだけ嫌なことがあったんだから召喚はその反動で絶対いいのがでるに決まってる。

持ってないことがバレる前にカミムスビを引かないとやばいんだよ。



はあ?虹一つだけ?

しかも被りとか、絶対確率操作してるだろ!クソ運営!

こうなったらお知らせに文句書いてやる。

「昨日加藤さんが違法風俗店に入っていくところを見ましたが私達のガチャのお金でそういう店に行っていることを消費者庁に密告られたくなかったら私にカミムスビが当たるように確立操作してください。」

ざまあみろ加藤め。

菊丸ばっかり優遇しやがって。

あいつ広報のくせにガチャ自慢ツイートしかしてねえじゃねえか。

なんの広報だよ。

そんなんでいいならボクにやらせろよ。




これでもしかしたらボクにもカミムスビが当たるかもしれないな。

週明けにでも返事が来るかもな。

なんでランク200超えているボクが当たらなくてランク150程度のチムメンが当たってるんだよ。

絶対新参優遇してるだろ。

あーなんだよまじでクソゲー。

チームチャットももう誰も居なくなったし。

0時でwifi切られるとかガキかよ。

まあ、実際ほとんどが中学生だからガキなんだけど。

もっと強いほかのチームに移ろうかなあ。

あーでも自分より強い人ばかりだと嫌だしなあ。





あーちょっと空が明るくなってきたな。

完全に日が昇ると寝づらくなるしそろそろ寝るか。

忘れずに蜃気楼の塔のオートを仕掛けてっと。

これでまたチムメンと差がついてしまうな。

やっぱり他の連中とは一味違うなボクは。


じゃあな、おやすみ。







これがボクの充実したエレストライフです。







 




前回のヘパイストスのお話には続きがある。











ある日、ヘパイストスの元へアテナが注文していた武具を取りに来た。

「注文していた武器はできたかしら?」

しかし、アフロディーテに浮気されてたまっていたヘパイストスはアテナに欲情してしまう。
アテナは処女神なので当然受け入れることなどできない。
必死に逃げるアテナ。
すんでのところでヘパイストスはアテナの足に出してしまう。



・・・ヘパイストス最低だな!


汚れた部分を羊の毛でふき取ってすてたところ、大地が身ごもり


・・・・ヘパイストスの濃すぎだろ


新たな神様が産まれたらしい。

fin










ちょっとなんていうか汚い?かんじのお話だったのであえて外していたのだけれど、ヘパイストスが暴発してしまうほど、アテナは美しかったのだろうか?

アテナといえばゼウスの頭から産まれたという話は有名だと思う。
なんか武勇伝のようなものがたくさんあるが、いい話ばかりではない。
ここで、ちょっとアテナとアラクネについてのお話を紹介したいと思う。

















ある所に、アラクネという少女がいた。
arakune
「私、アラクネ!よろしクネ!」

アラクネは機織りの才能にとても優れていた。
その「優れている」レベルがすさまじく、もはや人間業ではないレベルですぐれていた。

arakune04
「私、アラクネ!機織りが人間離れしているの!よろしクネ!」

あまりの技術のすごさに、周りの人々は

「きっと技術の神であるアテナ様に機織りを教わったんだ」

と噂した。
アテナって戦いの神でもあり、知恵の神でもあり、技術の神様でもあるんだね。




arakune2
「違うわ、あたしが機織りがうまいのはあたしの才能と努力の結果なのよ!アテナ様は関係ないわ」

「産まれたときから染物師のお父さんから毎日しごかれ・・・どんなにつらい時も一日も休まずに努力し続けてきたんだから・・・!この努力をアテナ様に教わったからなんてそんな簡単に済ませるなんて許さないわ」


「いえ、むしろあたしの方がアテナ様よりも機織りうまいんじゃないかしら!」




アラクネは自分の機織りの能力に絶対の自信を持っていた。











ある時、アラクネの元へ老婆が訪れた。
アラクネ05
「アラクネさん、あなた、この世で最も強く、美しく、聡明なアテナ様よりも自分の方が優れているなんて言うものではありませんよ」

「・・・はい?」

「さあ、今すぐに謝罪して、反省して、アテナ様をたたえなさい。そうすれば許してもらえるかもしれませんよ」

「あのね、おばあちゃん。あたしの技術はアテナ様よりも優れているの。だからアテナ様をたたえる必要なんてないの。アテナ様があたしより機織りで優れているって言うんなら直接あたしのまえに出てきて機織りで勝負すればいいんだわ」




「こんのクソガキがああああああ!!!」
monster_1485

なんと、どこからみても老婆だったのは本当はアテナが変身していた姿だったのだ!!
アラクネはアテナにたいしての不遜な態度をアテナ本人の前でとってしまったのだ。



しかし、アラクネは引かない、媚びない、省みない。


「あたしは本当の事を言っただけです。何も・・・悪くなんてありません!」


「いいだろう・・・そこまで言うなら貴様と勝負してやろうではないか。おい、誰か機織り機を持ってこい」



こうして、アテナとアラクネの直接対決が始まった。






アラクネはアテナの前でも怖気ず動じず機織りの文字通り神がかった技術を炸裂させる。
アテナも技術の神なので、当然すばらしい機織りの技術ではあるが、人間のアラクネはそれに負けていなかった。



「(い・・・いける!行けるわ!あたしの力は神々にだって通用するんだ!あたしやれるよお父さん!)」



アテナは自分がポセイドンと贈り物バトルをして自分が勝った時の様子などを描いた。
アラクネはオリンポスの神々が浮気をした場面など、神々を貶めるようなものを織っていき、アテナの動揺を誘う作戦に出た。


「(アテナ様の手が震えてる・・・!動揺しているんだわ!いける!この勝負もらったわ!!)」




負けそうになったアテナはアラクネの神々を侮辱する絵柄を見て激昂し

「てがすべったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!コラぁぁぁぁあ!!!」

機織り機についている杼(ひ)
url
(これね)

これをアラクネの頭めがけて投げつけた。
戦いの神であるアテナの渾身の一撃を受けてアラクネは死にかけてしまう。

さすがにやりすぎたと思ったアテナは

「おい人間。慈悲深い私が命だけはたすけてやる」

と言って命を助けた。
そして

「お前は機織りが好きらしいな?だったら・・・・一生機織りをやり続けるがいいわ!!!」



そういってアラクネを蜘蛛(クモ)の姿に変えてしまった。
















monster_0423


そうして、クモの姿に変えられてしまったアラクネは今でも糸を出しては美しい模様を織り続けているのでした。






おしまい。












アテナ最低だな!!!





機織り対決なのに暴力で解決してるやんけ!!!



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アラクネがもつ覚醒アビリティのゴッドキラー
これはきっとアテナに対する恨み、もしくはいつかアテナを倒すために持っているのではないだろうか。






















 


まどマギを分かる人以外は意味がわからない記事になるのでみない事。
分かる人も意味がわからない記事なので深く考えない事。





ボクが代わりにエレストとまどマギコラボさせておいた。












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「スルーズ!!」



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「スルーズ!スルーズ!」




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「でねえわ・・・」




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「あ・・・スルーズでるイベント終わってたわ・・・」







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「さやかちゃん・・・」















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(♪~オープニング)




 




























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「あんな課金のし方ダメだよ・・・」


「ああでもしなきゃでないんだよ。
あたし、ガチャ運ないからさ・・・」


「あんな課金のし方してたら当たったってさやかちゃんのためにならないよ・・・」


「あたしのためにって何よ・・・」



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「こんな課金額になったあとであたしに何が残るって言うのよ。

今のあたしはね、ガチャで★6を当てる。
ソシャゲに廃課金したただの養分なのよ。

そんなあたしに誰が同情してくれるって言うのよ」


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「私はさやかたちゃんがどうやったら楽しくエレストを遊べるかって考えてて・・・」




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「きゅうべえから聞いたわよ。
あんたこないだの精霊祭でジークリンデ当てたんでしょ。
あたしみたいに苦労しなくてもポンポン★6が当たるんでしょ」



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「あたしのためにって言うならまずあたしと同じように課金してみなさいよ。
無理でしょ。
当然だよね。
同情で無課金やめられるわけないもんね」




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「課金しなくても★6当ててるようなあんたのためにあたしがこんな目にあってるの。
それを棚に上げて知ったような事言わないで」




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「さやかちゃん!!!」





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「・・・・ついてこないで」






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「・・・・・」








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使っちゃった・・・・!





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今月のケータイ代も!
来月の学費も!教科書代も!
全部ガチャに使っちゃった!!!
もう救いようがないよぅ・・・・!!!







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「さやかは何かカードを買いに行くと言ってコンビニにいってまだ帰ってないのよ」

「そうですか・・・」






















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「昨日さあ10連したら虹が5つも出てきてさあ」







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 「イヴとイゾルデとルキウスがでてさあ!マジ最高だったよ!」

「まぁ!無課金なのにすごいですわね」






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ガチャ・・・








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ガチャ!!!!






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召喚!召喚!!!!







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召喚・・・・・★6・・・・・・






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出ない・・・★5も全部被り・・・・









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「どうしてわからないの・・・
ただでさえ余裕がないのだからピックアップイベントだけを狙いなさい」






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「うるさい・・・。
大きなお世話よ。
出る時はポロっと出るもんなのよ」



「なにいってるのよ。
もう預金額も限界のはずよ。
そろそろアルバイトでもなんでも始めないと・・・」





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「わたしは借金してでもガチャで★6を引くって決めたの。
あんたたちとはプレイスタイルが違うのよ」











・・・・・・・



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「稼いできた分はきっちり全額課金させないと」


「ユーザーってバカだからさあ
ちょっと金持たせとくとすぐくっだらないことにつかっちゃうからね」


「いや~ほんとユーザーって人間扱いしちゃダメっすね~。
犬かなんかだとおもってしつけないとね、あいつらもそれで喜んでるわけだし。
萌え絵で煽っときゃまずたいていは課金しますもんね」


「ちょっと油断するとすぐ返金だの搾取だのつけあがりやがるからさあ
まったく甘やかすの禁物よ。
ったくこんなクソゲーが10年後も残ってるわけねーっての。
身の程わきまえろってんだ」


「ガセイベやるときもほんとうざいっすよね~。
そのへんパズドラさんはうまいからうらやましいっすよ」





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「ねえ」




「その人のこと聞かせてよ。
今あなたたちがバカにしてたユーザーのこともっとよく聞かせてよ」

「お穣ちゃん中学生?親の金で課金は良くないよ」

「その人はあんたのゲームを信じて課金してたんでしょ。
あんたにもそれがわかってたんでしょ。
なのに犬と同じなの。
ありがとうって言わないの。
課金できなくなったら切り捨てちゃうの」

「なにこいつ・・・」

「ねえ、このゲームって課金する価値あるの?
あたし、なんのためにガチャしてたの。教えてよ。
今すぐあんたが教えてよ・・・」

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でないとあたし・・・・













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「やーっとみつけた

あんたさ、いつまで強情はってるわけ?」



「・・・悪いね。手間かけさせちゃって・・・」





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「なんだよ、らしくないじゃん」


「別にもう、どうでもよくなっちゃったからね。
結局あたしは何が大切で何を当てようとしてたのかももうなにもかもわけわかんなくなっちゃった。
どうせ当てても数ヵ月後には産廃になるわけだし・・・」

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「さやか・・・あんたその課金額・・・」





「いつかアンタ言ったよね。
ガチャは出る時もあれば出ない時もある。
確率は収束するって」




「確かにあたしは何体か虹も引いたりはしたけれど被りばかりで。
その分、心には恨みや妬みがたまって。
誰かを妬んだり呪ったりせずにはいられない。
あたしたち課金者ってそういう風にできてたんだね」












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あたしって、ほんとバカ


 















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2018-03-07-03-17-30
「さやかぁぁぁぁぁぁ!!」







 

















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「この国のルールでは、ガチャの確率表記はしなくていいんだってね」

※当時の話です。現在は表記がアップルにより義務付けられました。









2018-03-07-03-17-48
「だったら、いくら課金したってでなくたってなにも不思議なことではないよね」







 
















つづk

公式ブログによると、一応エレストにはストーリーが考えられているらしい。
いやいや、そんなところで言われても実装されなきゃわからねえっツーの。
FTコラボのあの糞ストーリーやっといてどの口が言うんだか・・・。






なるほど、ストーリーね。
ボクも考えてみたよストーリー。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「ただいまー」

猿顔の男がドアを開けると、そこには赤いフードを深くかぶった少女が沈んだ面持ちで座っていた。

「私達、もうだめね」

「おいおいおい、一体どうしたっていうんだ」

男は慌てて少女のもとへ駆け寄る。そのとき微かに響いた金属の擦れる音に少女のペットの耳がピクリと反応した。

「俺たちこれまでうまくやってきたじゃないか」

「最近全然勝てなくなっちゃったじゃない・・・」

「そんなことないよ!まだまだイケるって!俺たち最高のコンビじゃないか!」

「ウソね。この間だって私が号令かけたのにだれも攻撃してくれなかったじゃない」

「アレは敵のキアンがポリモーフ使ってきたんだから仕方ないじゃないか。俺の必殺技も豆電球みたいになっちまってたな。笑っちゃったよな」

男は笑うが少女は笑わない。少しだけ顔を上げてするどい視線を男に向けた。 

「今日、どこいってたの」

一瞬間があく。

「今日はアポロンと一緒にボレアス周回に行くって言ったろ?あいつのブーストと俺のスキルはなかなか相性がいいからさ。ま、一番相性が良いのはオマエだけどな」

「ウソね」

少女は傍らでおとなしく座っていたペットの狼に視線を送った。すると狼は勢い良く男に飛びかかる。

「うわ!なんだ!やめろコラ!・・・・ちがう!それはだめだ!!」

狼は圧倒的な力で男を床に押し倒した後、男の懐から小さな布袋を奪い取ってそれを少女のもとへ届けた。
男は何かを観念したのか天井を向いたまま動かない。
少女が袋を高く掲げて逆さまにすると中から金色のコインが数枚こぼれ落ちてきた。
コインが床に落ち、はねる音が部屋の中に激しく反響した。

「コレはなに?」

男は床に仰向けになったままこたえない。

「なにって聞いているんだけど!」

「・・・・アリーナコイン 」

観念した男はこたえた。

「へえ~ボレアスを周回していたのにアリーナコインが貰えたんだ?いつの間にメンテが入ったのかしらね」

「違うんだ!」

男は勢い良く起き上がると再度少女のもとへ駆け寄る。

「なんか無理やり誘われてさ!どうしてもちょっとだけ力を貸してほしいって頼まれちゃってさ。ほんとほんと!だから違うんだよコレは」

「もう信じられない!また自分だけアリーナに出てたんでしょ!!」

「最低だな!」

隣の部屋のドアが開き、緑の大男が少女の後ろに現れた。
 
「あ!てめえ、ブタ! いつからいやがったんだ!」

「最低だな・・・」

続いて青い生臭い男が現れた。

「カッパ!てめえらなんのつもりだ!なんでここにいる!」

「あんたこそなんのつもりなのよ。自分だけちゃっかりアリーナに出てきたくせに!私にはボレアス周回するなんて嘘をついて!」

「だから誤解だって・・・これはほんとちょっとだけ出ただけでさ。ほらサンゾウセンパイに誘われちまったら仕方ねえだろ?な?でも一番大切なのはオマエだからさ」

「ウソね。またあの年増のメス豚と一緒に10コンボ組んでいい気になったりしてたんでしょ!」

「ちょっとまて・・・」

「はい?」

「テメェ・・・今なんつった??年増のメス豚ってのはヒルドちゃんのことか!? ああ!?ヒルドちゃんのこと悪く言うのは許さねえぞ!」

「ちょっとなにキレてんの・・・」

「ヒルドちゃんはなあ!ピースがなくったってコンボすりゃあスキル発動できるすげえ娘なんだよ!俺のスキルとも相性バッチリでな!7ピースないとまともに攻撃もできねえペチャ◯イ のてめえとはちげぇんだよ!」

言い終えてからようやく自分が取り返しの付かないことを言ってしまったことに気付いた。

「もう知らない!信じられない!バカ!死んじゃえ!!」

少女は外へ飛び出していった。
その後を緑と青の男が追う。

「いまのはないっすわ」

「まじ最悪ですわ」

「ブタにカッパ!てめえら俺がいなけりゃステータスも上がらねえ雑魚キャラのくせにどこいきやがんだ!あとから泣いて謝っても知らねえぞ!」

緑の男の右ストレートが猿顔の男の顔面にヒットした。
再度床に仰向けに倒れた男に冷たい目線を送った後、二人の男は出ていった。
部屋が静まり返った。

「なんだってんだよ・・・」

鼻の中に感じる生暖かいものを袖で拭った。
そこについた赤い色を見て思い出したのは―――




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

続かない。



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