前回のヘパイストスのお話には続きがある。
ある日、ヘパイストスの元へアテナが注文していた武具を取りに来た。
「注文していた武器はできたかしら?」
しかし、アフロディーテに浮気されてたまっていたヘパイストスはアテナに欲情してしまう。
アテナは処女神なので当然受け入れることなどできない。
必死に逃げるアテナ。
すんでのところでヘパイストスはアテナの足に出してしまう。
・・・ヘパイストス最低だな!
汚れた部分を羊の毛でふき取ってすてたところ、大地が身ごもり
・・・・ヘパイストスの濃すぎだろ
新たな神様が産まれたらしい。
fin
ちょっとなんていうか汚い?かんじのお話だったのであえて外していたのだけれど、ヘパイストスが暴発してしまうほど、アテナは美しかったのだろうか?
アテナといえばゼウスの頭から産まれたという話は有名だと思う。
なんか武勇伝のようなものがたくさんあるが、いい話ばかりではない。
ここで、ちょっとアテナとアラクネについてのお話を紹介したいと思う。
ある所に、アラクネという少女がいた。

「私、アラクネ!よろしクネ!」
アラクネは機織りの才能にとても優れていた。
その「優れている」レベルがすさまじく、もはや人間業ではないレベルですぐれていた。

「私、アラクネ!機織りが人間離れしているの!よろしクネ!」
あまりの技術のすごさに、周りの人々は
「きっと技術の神であるアテナ様に機織りを教わったんだ」
と噂した。
アテナって戦いの神でもあり、知恵の神でもあり、技術の神様でもあるんだね。

「違うわ、あたしが機織りがうまいのはあたしの才能と努力の結果なのよ!アテナ様は関係ないわ」
「産まれたときから染物師のお父さんから毎日しごかれ・・・どんなにつらい時も一日も休まずに努力し続けてきたんだから・・・!この努力をアテナ様に教わったからなんてそんな簡単に済ませるなんて許さないわ」
「いえ、むしろあたしの方がアテナ様よりも機織りうまいんじゃないかしら!」
アラクネは自分の機織りの能力に絶対の自信を持っていた。
ある時、アラクネの元へ老婆が訪れた。

「アラクネさん、あなた、この世で最も強く、美しく、聡明なアテナ様よりも自分の方が優れているなんて言うものではありませんよ」
「・・・はい?」
「さあ、今すぐに謝罪して、反省して、アテナ様をたたえなさい。そうすれば許してもらえるかもしれませんよ」
「あのね、おばあちゃん。あたしの技術はアテナ様よりも優れているの。だからアテナ様をたたえる必要なんてないの。アテナ様があたしより機織りで優れているって言うんなら直接あたしのまえに出てきて機織りで勝負すればいいんだわ」
「こんのクソガキがああああああ!!!」

なんと、どこからみても老婆だったのは本当はアテナが変身していた姿だったのだ!!
アラクネはアテナにたいしての不遜な態度をアテナ本人の前でとってしまったのだ。
しかし、アラクネは引かない、媚びない、省みない。
「あたしは本当の事を言っただけです。何も・・・悪くなんてありません!」
「いいだろう・・・そこまで言うなら貴様と勝負してやろうではないか。おい、誰か機織り機を持ってこい」
こうして、アテナとアラクネの直接対決が始まった。
アラクネはアテナの前でも怖気ず動じず機織りの文字通り神がかった技術を炸裂させる。
アテナも技術の神なので、当然すばらしい機織りの技術ではあるが、人間のアラクネはそれに負けていなかった。
「(い・・・いける!行けるわ!あたしの力は神々にだって通用するんだ!あたしやれるよお父さん!)」
アテナは自分がポセイドンと贈り物バトルをして自分が勝った時の様子などを描いた。
アラクネはオリンポスの神々が浮気をした場面など、神々を貶めるようなものを織っていき、アテナの動揺を誘う作戦に出た。
「(アテナ様の手が震えてる・・・!動揺しているんだわ!いける!この勝負もらったわ!!)」
負けそうになったアテナはアラクネの神々を侮辱する絵柄を見て激昂し
「てがすべったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!コラぁぁぁぁあ!!!」
機織り機についている杼(ひ)

(これね)
これをアラクネの頭めがけて投げつけた。
戦いの神であるアテナの渾身の一撃を受けてアラクネは死にかけてしまう。
さすがにやりすぎたと思ったアテナは
「おい人間。慈悲深い私が命だけはたすけてやる」
と言って命を助けた。
そして
「お前は機織りが好きらしいな?だったら・・・・一生機織りをやり続けるがいいわ!!!」
そういってアラクネを蜘蛛(クモ)の姿に変えてしまった。

そうして、クモの姿に変えられてしまったアラクネは今でも糸を出しては美しい模様を織り続けているのでした。
おしまい。
アテナ最低だな!!!
機織り対決なのに暴力で解決してるやんけ!!!

アラクネがもつ覚醒アビリティのゴッドキラー。
これはきっとアテナに対する恨み、もしくはいつかアテナを倒すために持っているのではないだろうか。